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マラリアと開発経済3

マラリアと開発経済3

マラリアによる開発経済の最終回です。前回はマラリアの対策などについてでしたが今回は経済への影響の経路と解決に向けた動きについて。

マラリアによるサハラ砂漠以南の経済的損失は大きく、世界銀行のWorld Developent Indicatorsによると毎年120億ドル(約1.2兆円)以上の損失があるとされ、年経済成長率を1.3%下げていると推定されています。寿命の問題もありますが、蚊帳や医者、薬などの余計なコストがかかる事が成長を阻害しています。また、成人も年に数回はマラリアで寝込むそうで、労働日を減らしてしまうというのもあるんだそうです。

また、きわめて重要な側面として、マラリアによる幼児致死率が高い事が挙げられます。これは、平均寿命を短くするだけでなく、子供がマラリアで死亡する事を念頭に親が多くの子供を作るため、子供の増加を招きます。子供は多いがお金は無いので教育は出来ないという状況になり、人的資本の蓄積が困難になります。ケニヤではマラリアにより生徒は年間11日学校を欠席するという調査があるそうです。

その他にも、子供の時にかかったマラリアで脳の損傷が残ったり、妊娠中にマラリアになり未熟児が生まれたりなどがあります。蚊に刺されたなんてほとんど雨が降ってるに近いような日常茶飯事な事で人生が台無しになってしまい、こういったことがアフリカ大陸全土で起きているわけですからなんとも悲惨な話です。

マラリアが経済発展を阻害する他の理由には海外からの直接投資などを減らしてしまう点です。上で述べたようにマラリアには有効な予防が難しく(薬があるので不可能ではありませんが副作用などがあることがあります)、全ての人に平等にふりかかってくる疫病です。従って、海外の会社が工場を作ろうと思っても社員の身が危険であるとやっぱり躊躇しますよね。

鉱山会社世界最大手の1つBHPビリトン社はモザンビークにアルミニウム精錬所を持ちますが、2年間で7,000ものマラリア被害を被ったそうです。その内、13人の従業員が死亡しており、社員の安全確保や病気に対するコストを考慮する必要がある状況では投資が引いてしまいます。

また、旅行客も同様の理由で減るため、観光産業が育ちにくいと指摘されています。確かに蚊に刺されて命のリスクがあると躊躇してしまうのはよく分かります。先日ジンバブエに行ったときもかなり嫌でしたもの。エイズならね、悪い事しなければ心配ないんですけどね。

マラリアはサハラ砂漠以南のアフリカ以外ではかなり減っています。従って、どうしようもない病気ではないのですが、予防接種のワクチンが出来ない限りは蚊帳で蚊にさされないようにすると言った受身な手段しかなく、撲滅の困難な病気である事は間違いありません。一方で、天然痘など撲滅ができた病気も多くあるので医薬の進歩があればアフリカの世界はがらっと変わる可能性があります。

マラリアがアフリカ経済の発展を阻害する大きな要因である事が分かってきており、アフリカに大きな変化をもたらす可能性があることを世界は認識していますので、WHO(世界保健機構)が中心となって「ロールバック・マラリア」という運動を展開しています。ところが財政的な問題があり(先進国がODAなどで出すと約束しているのに出さないためだそうです)、必ずしもうまくいっていません。

ここで、この運動に参加し資金を提供している人がいます。マイクロソフト創始者のビル・ゲイツです。ビル・ゲイツは世界一の資産家として有名ですが既にマイクロソフトを退社して慈善事業を興しています。その資金、10兆円を超えますが、ウォーレンバフェットも300億ドル(約3兆円)を寄付しビル&メリンダ・ゲイツ財団に貢献しています。年間予算8億ドル(約800億円)と、WHO(世界保健機構)の予算に近いそうです(!)。国際機関並の民間慈善団体でもちろん世界一の慈善団体です。

ビル・ゲイツはこの慈善事業を片手間にやるのではなく本気でやる事にしており、マラリアのワクチンを開発してマラリアを撲滅するって宣言しちゃってます。アメリカ合衆国ですらこれ宣言できていないそうです。世界でここまで野心的な宣言出来るのはビル・ゲイツぐらいかもしれませんね。(ちなみに、この宣言はビルゲイツ財団で読めます

最後に南アフリカをもう一度ふり返りましょう。前回述べましたようにマラリアが発生しないぐらい南にあり、南アフリカには幸いにしてマラリアがいません。南アフリカが、アフリカ大陸、特に南部アフリカで唯一成長できた理由は実はそれだけだった…という訳でもないので、また次回。

マラリアの内容の多くは元ハーバード大学教授のJefferey D. Sachsの論文「The Economic Burden of Malaria」からの引用です。英語さえ分かればかなり面白い内容ですので、英語がちょっと苦手な方で英語勉強したいなと思われる方には非常にオススメです。また、有名な著書「貧困の終焉」でもこの論文の多くが記述されています。

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コメント
この記事へのコメント
ランケンさん、はじめまして。
ランド投資を始めて、半年ちょっと。
こんなブログがある事をはやく知っていれば、もう少し損失も小さくてすんでいたかも(涙)・・・。

早速、ブックマーク。

さて、マラリアに関する記事ですが、とても興味深く読ませていただきました。しかし、アメリカのお金持ちはやることが違いますね。その規模も。いつの日か、撲滅できることを願ってやみません。

暑い日が続いております。お体にご自愛くださいませ。

2008/07/22 (火) 23:09:36 | URL | 楼瑠王芭 #mQop/nM.[ 編集]
アメリカは強烈です
楼瑠王芭さん

はじめまして、こんばんは。
こんなブログでもお役に立てば幸いです。
見てないから役に立たなかったのか、失礼。

マラリアの記事も興味深いと思いますが、他にも一杯あると思いますよ。(自信過剰?)
蚊も産業も経済もワールドカップもみんな繋がっています。
マラリアだけで決まる訳ではありませんので、ランケンの他の内容も読んでみてください。ランケンが分かればかなりいろいろな事が分かると思います。

アメリカのお金持ちは凄いですよ、ほんと。
やっぱり国としてのダイナミズムというかアメリカの力を感じざるを得ませんね。
ビルゲイツを生み出せるっていうのは凄いなと思います。
しかも、そのマイクロソフトがGoogleにやられそうってんだから、まだ他にもビルゲイツが出てくるって事で・・・

ほんと、暑いですよね。
楼瑠王芭さんもお体ご自愛下さい。
2008/07/22 (火) 23:55:22 | URL | ランケン #-[ 編集]
英語
植民地である事もマラリアに関係してるように読めました。原住民の待遇は悪い、の意味なのでしょうか。もっと歴史の勉強しなきゃなあ。
義務教育で南北問題やった時も理由は全く言われませんでした。大学でエイズの影響は齧りましたが。知らなさに気付けて楽しいです。
最近ドル円は無茶苦茶なのにランドは安定してますね。ここまでは動かないだろう、とドル円に手出したらヤケドしました。どう動くのかさっぱりです。ETFぐらいが身の丈に合うのかな・・難しいです
2008/07/23 (水) 01:22:55 | URL | 眼鏡 #-[ 編集]
マラリアの調査ありがとうございます
いつも素晴らしい調査とまとめですね。
これだけの成果を出せるなんて尊敬します。

早速,ご紹介の論文にアクセスしましたが,量にびっくりしました。
これを一気に読める語学力があるのですね。
またまた尊敬です。

応援ポチ
2008/07/23 (水) 01:46:39 | URL | nekki5149 #-[ 編集]
英語と論文
眼鏡さん

こんばんは。
植民地の話ですが、植民地だからと言ってマラリアにやられる訳ではなくて貧困層がやられるんでしょうね。
マラリアは皆にかかる病気ですからねー。

エイズはまた今度書きますが、お詳しそうですね。
なんかご指摘事項などあればばんばん指摘してください。

ランドの見通しの記事今日書きましたがこれからどうなるか面白いですね。




Nekkiさん

こんばんは。
お褒めに預かりまして恐縮です。
マラリアの論文はいいのを1つご紹介してますが、結構たくさん読みました。
論文とか発表とかって結構たくさんあるはあるんですが、かゆい所に手が届くのってなかなか無いんですよね。
でも、書いてる本人も新しい事がたくさん勉強になって面白いですね。
皆様、面白いと思っていただけているかどうか分からない所がややジレンマですが。
コメント見てる限りは多少は参考になったかななんて思います。

いつも応援どうもありがとうございます。
2008/07/23 (水) 23:36:09 | URL | ランケン #-[ 編集]
マラリアの新たな治療法
はじめまして マラリアの記事を読まさせていただきました 石井と申します 私はMMSという漂白剤に近い成分が どのマラリアにも数時間から一日で治療を行い 陰性に戻る事を検証いたしました でも これを どのように広めたら良いか判りません できれば ご助言をいただけましたら ありがたいです 以下のURLに 検証データや記事を書いています

http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/136094/121535/71621218

世界から 早期にマラリアを撲滅できる可能性も書いていますので よろしくお願いいたします

MMSは 台所でも簡単に大量に作れる安価で画期的なマラリア治療法です

石井
2012/03/19 (月) 14:12:57 | URL | いしいむつろう #mZYigbxs[ 編集]
しかるべき所で証明して、しかるべきルートを
石井さん

はじめまして。
MMS、大変興味深く拝見いたしました。
スゴイ事をしてらっしゃいますね。

少し、リサーチさせて頂いたのですが、エイズの治療薬にもなるとかもありました。
この点で、効能がはっきりしていないように見受けられるんですが、どうなんでしょうか。

私は医療関係にまったく素人でして、見当がつかないのですが、まずはきちんとした組織の実験結果なりなんなりを認めてもらって、しかるべきルートを使ってやるべきだと考えます。

国連だって、本当にそういうものが副作用も含めて問題ないと判断すれば、協力するはずです。
広まらない阻害要因を明確に定義して、活動されるのがいいかと思います。
2012/03/20 (火) 22:10:06 | URL | ランケン #-[ 編集]
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