南アフリカランド研究所(FXブログ-ランケン)
南アフリカランドは高金利!当ブログは南アフリカの情報が無くお困りの方に経済情報をお届けします!! 600万ヒット突破 
おススメの人気記事(とりあえずこれだけ読めばOK!)
 ・はじめての方へ! →   南アフリカランド研究所(ランケン)の紹介
 ・ランドって値動きが荒いらしいけど大丈夫? →   ランドのヘッジ方法
 ・ランド円はどうやって決まるの?チャートは? → ランド円決まり方ランド円チャートランド動き
 ・南アフリカの将来性は? → GDPIMFの見方南アフリカへの直接投資南ア格付け
 ・南アフリカランドのリスクは何? → 南アフリカランドのリスク要因ランドはエリート通貨
 ・新興国ってなぜ発展しなかったの? → マラリア1マラリア2マラリア3オランダ病
 ・過去10年の経済と為替と株式の関係は? →経済と為替と株式Part1Part2
 ・南アフリカランドに影響する商品価格の今後は? → 世界銀行の見通しPart1Part2Part3
 ・南アフリカと言えば金やダイヤだけどどんな状況なの? → 金(ゴールド)業界ダイヤ業界
 ・南アフリカってどんな国? → 留学物価識字率G20結婚失業率
 ・南アフリカ関連映画! → ブラッドダイアモンドツォツイマンデラの名もなきインビクタス
 ・南アフリカランド買いたい! → FX業者の選び方
 ・もっとランド記事読みたい? → 右サイドナビ下方に目次があります!色々発掘してください!
南アフリカ観光情報
天気予報ケープタウンヨハネスブルグ12プレトリアキンバリーダーバンビクトリアの滝
 ・南アフリカに行ってみた! → 南アフリカ旅行記(好評です!)南ア国歌
ワールドカップチケット価格ワールドカップチケットの買い方ワールドカップ関連情報
ranken_banner_640_100.jpg
石炭産業

石炭業界

先週、長期的な原油価格の見通しのお話をした時に石炭の事を書きますとお話しました。石炭って言うとどんなイメージをもたれますでしょうか?大気汚染とか地球温暖化とか枯れた産業なんてイメージの方が多いと思います。実は違います。今や石炭は地球環境保護の意味でも大きな注目を浴びています。

石炭の需要は世界的に伸びており、特にアジア地域での需要が増加しています。これは世界的にエネルギーが不足してくると見込まれている事によりエネルギーの多用化を各国が図っている事が主な要因です。もちろん、石油の供給面での不安定さが大きな理由なのですが次のような長所を石炭は持っていることによります。

1.確認された可採埋蔵量が豊富で、可採年数が高い(石油は40年で可採年数に達しますが、石炭は216年分あります)
2.中東などの政情の不安定な地域のみでなく、世界的に採掘可能
3.価格が安定していて安い(カロリー当たりの単価は石油の三分の一から四分の一)

反対に短所としては

1.エネルギー効率が低く二酸化炭素を多く排出する
2.NOxやSOxと言った有害物質を排出する

という問題があります。

特に二酸化炭素の排出量が石炭は多いのが大きな問題なのですが、これを解決する技術があります。CCT(Clean Coal Technology)と一般的に呼ばれる技術で、今の石油火力よりも1割ほど二酸化炭素排出を削減できます(石炭火力と比べると3割の削減)。
資源エネルギー庁からの資料をリンクしておきます。

昔の蒸気機関車なんかをTVで見られた事があるかと思いますが、石炭って基本的に固体です。固体燃料の問題は動かしにくい事が1つ大きくあります。つまり、TVの蒸気機関車でやってるように誰かがスコップ使ったりして放り込んでやらないと燃えないわけで、石油やガスみたいに圧力かければ流れてってくれたりしないというのが結構ネックになってました。そこで石炭を液体にしてそこから石油まで作ってしまおうという技術が生まれました。これがCTL(Coal to Liquids)です。

このCTLって技術自体は全然新しくなく、第二次世界大戦中に日独も使っていたっていうものです。南アフリカはこのCTLで最先端を行っているのですが理由はアパルトヘイト時代に制裁として石油を輸入できなくなったため石炭から油を取らなくてはいけなくなったというアパルトヘイト時代の遺産です。ただ、価格面で石油の方が安くエネルギーとして利用できたために、世界的にはあまり普及しなかったのですが、これが近年の石油価格高騰で再度注目を浴びる事になってきたわけです。アパルトヘイトの遺産が石油価格の高騰で正の遺産になっていると言うかなりレアなケースですね。

この石炭技術で世界の先端を走っているのが南アフリカのSASOLという企業です。近年、中国に日量16万バレルのプラントを作ることになっているなど最近注目を浴びる企業です。その他に技術面では二酸化炭素を海底や地中深くに埋め込んで固定するという技術も検討されていますが、こちらはまだ実用化には至っていません。

南アフリカにおける石炭産業の方はどうかと言うと非常に大きな産業です。先ほど述べましたように南アフリカはアパルトヘイト時代に制裁として石油の輸入を止められてしまいました。そのため、自国内で賄う事が出来る石炭に全てのエネルギーを依存せざるを得なくなったのですが、これにより石炭産業は世界の最先端を行くまでに発展しました。そのため、今も南アフリカは石炭が最も重要なエネルギー源となっています。

南アフリカは世界で2番目の石炭輸出国であり、年間2億3300万トンの石炭採掘量を誇ります。このうち、一般炭の輸出は世界の13%を占め7000万トンに及びます。アフリカ大陸だけで見ると全体の82%が南アフリカに埋蔵されていると考えられています。また南アフリカの石炭埋蔵量は1262億トンあり、その内553億トンは可採埋蔵量と見られています。輸出総額の16%の約200億ランドが石炭によります。これはGDPの4%に該当し、主な輸出先はEU各国です。石炭の採掘量は2003年には6%増え、今も増加傾向にあります。

南アフリカでは国内での消費を石炭に依存するだけでなく、外貨獲得のための重要な資源でもあります。下のチャートは石炭の生産量と輸出量のグラフですが、わずかずつ(と言ってもかなり大きいですが)増やしている事が分かります。

南アフリカ石炭


日本に目を向けると、日本政府としては非常に重要なエネルギーとして捉えています。現在、日本は石炭輸入量世界一で、世界の貿易量のなんと三分の一近くを輸入しています。国内で使用している石炭は1億5000万トンにも及び輸入量2位の韓国の2倍以上を輸入しています。国内需要の98%は輸入で賄っており、輸入量の6割はオーストラリアからの輸入で、近年中国やインドネシアからの輸入も拡大しています。

何に使っているかというと鉄鋼業と電気業が4割ずつを占めます。鉄を作るには鉄鉱石を溶かさないといけないんですが、その時に石炭を一緒に高炉に入れてエネルギーとして使います。電気の方は、石炭による火力発電が主なものです。電力発電の実に18%を占め、石油による火力発電の11%を上回ります。昔は石油に依存していた火力発電ですが、LNGや石炭による発電に変わってきています。日本国内の一次エネルギー全体の18%は石炭です。石油は51.8%で未だに高い比率を占めますが、1990年は58.3%あったのをだいぶ減らしていて、石炭やLNGによるエネルギーへの移行を進めています。

なお、国内の石炭に関するレポートは次の資源エネルギー庁の資料がよくまとまっています

現在、エネルギー問題は石油問題といってもいいような状況にありますが、石油は供給側の問題が大きくあまり石油依存したくないのは全ての石油輸入国の願いです。また、世界経済全体としても、いつまでも石油に振り回される状況は好ましくありません。特に日本はエネルギー資源の無い国ですから、石油依存体質を下げるべく官民あげて行動しています。

しかし、一方で石油の代替エネルギーを考えたときバイオエネルギーはまだまだ未熟ですし、原子力も国民感情がなかなか受け入れてくれません(個人的には日本のようにエネルギーが無く、製造業を代表する自動車を作りまくって二酸化炭素をかなりばらまいて、世界中の温暖化に大きな貢献をしてしまっている国としては、もう少し原子力に力を入れても良いとは思いますが後処理の問題はあるのでなかなか難しいですね。メタンハイドレードも環境には良くなさそうですし…)。

こうなると、残りは天然ガスか石炭なのですが、天然ガスもやはり石油に近い供給側の問題があるため、石炭はもっとも現実的なエネルギーかもしれません。賛否両論あると思いますが天然ガスと石炭の両方ともやっていく必要があるでしょうね。


テーマ:FX(外国為替証拠金取引) - ジャンル:株式・投資・マネー



コメント
この記事へのコメント
ほほー、石炭が石油の代替に・・・勉強になりました。LNGは先日サハリン2をロシアにのっとられてしまったように、供給側の問題がありますもんね。勉強になります。
2007/01/13 (土) 20:16:50 | URL | FXスワップ派サラリーマン #-[ 編集]
石炭産業に関する記事大変興味深く拝見しました。
自分も現在の専門分野が石炭に少しだけ関連しているので、
見慣れた資源エネルギー庁のページを引用しているするところを見かけたときは、
何故か嬉しくなってしまいました。
今後とも素晴らしい記事を期待しております。
2007/01/13 (土) 23:59:13 | URL | とある院生 #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007/01/13 (土) 23:59:49 | | #[ 編集]
こんばんは
FXスワップ派サラリーマンさん

そーなんです。原油価格が上がると色々な影響が出るんですよね。面白いですよね。


とある院生さん

石炭に関係のあるお勉強されてるんですね。なんか違ってたらご指摘頂けると幸いです。
2007/01/14 (日) 00:56:41 | URL | FXZAR #-[ 編集]
ためになります。
いつも貴重な情報ありがとうございます。

今回は、為替だけでなく、エネルギー・環境問題等にも触れられていて、本業にも役立ちます。
(お恥ずかしい話、技術者の端くれながら、日本の石炭輸入量が世界の1/3になるとは知りませんでした。)

南ア経済には、石油高騰→石炭の需要拡大→輸出高、となってくれるんでしょうか?
今年も、ランドには期待できそうですね。

2007/01/14 (日) 13:10:25 | URL | 初心者 #-[ 編集]
こんばんは
初心者さん

こんばんは。
エネルギー関連のお仕事をされてるんですね。技術者って意外と大きいところを知らなかったりしますよね(私も含んで)。
しょうがないですよねー、技術者ですもの。

石炭の需要拡大はあると思うのですが、あまり大きく伸びて欲しくない産業なような気もしますね。やっぱり環境問題も解決できる技術革新があった上で成長して欲しいですよね、技術者としては。

石油価格が上がったから石炭ではちっともいいことありませんよ。やっぱり技術革新が大事です。
2007/01/14 (日) 21:33:31 | URL | FXZAR #-[ 編集]
石炭の情報ありがとうございます。
以前から興味深く読ませていただいています。貴重な情報をありがとうございます。
先週に記事を読ませていただき、私のブログに少し引用させていただきました。
2007/01/18 (木) 13:20:57 | URL | kazuboy #-[ 編集]
はじめまして
Kazuboyさん

はじめまして、こんばんは。
お役に立てれば幸いです。
なんか、来週あたりにTV東京(東京にお住まいじゃなかったらごめんなさい)でも、石炭の特集やるみたいです。
やっぱり注目度が上がってるんですかね。
2007/01/18 (木) 22:46:05 | URL | FXZAR #-[ 編集]
こんにちは。
貴重なレポート、いつも参考にさせて頂いております。
2007/01/23 (火) 22:10:22 | URL | ひぐち #-[ 編集]
ひぐちさん

こんばんは。
このコメントのタイミングはTV東京のガイアの夜明けを見られましたね。なんていいタイミングなんでしょうかね。
ランケンは最先端を行ってますね。ちょっと笑っちゃいました。
2007/01/23 (火) 23:27:07 | URL | FXZAR #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007/07/29 (日) 23:31:55 | | #[ 編集]
copyright © 2006 南アフリカランド研究所(FXブログ-ランケン) all rights reserved.
免責事項
当ブログに掲載されてる情報・記事等は、情報提供・購読を目的としたものであり、資産運用・投資等に関する決定は、利用者ご自身の判断でなされるようにお願いいたします。情報の内容に関しましては信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、正確性を保証するものではありません。当該情報に基づいて行った行為により被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いかねますのでご了承下さい。
高リスクについての警告: 外国為替取引はすべての投資家に適しているわけではない高水準のリスクを伴います。レバレッジは一層大きなリスクと損失の可能性を生み出します。外国為替取引を決定する前に、投資目的、経験の程度およびリスクの許容範囲を慎重に考慮してください。当初投資の一部または全部を失うことがあります。したがって損失に耐えられない資金投資をしてはなりません。外国為替取引に関連するリスクを検討し、疑義があるときは中立的な財務または税務アドバイザーに助言を求めてください。
ランケン商会 fxzar@hotmail.co.jp
Powered by FC2ブログ.
出張