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南アフリカへの観光客900万人突破

南アフリカへの観光客900万人突破

南アフリカの観光産業が有望である事はランケンでもおととしぐらいに既に記事にしていますが、2007年の南アフリカへの観光客が大きく増えました。

2007年の南アフリカへの海外からの観光客は907万人と2006年の8.3%増となりました。これで3年連続の過去最高記録更新です。ちなみに2007年の日本への外国人観光客は830万人ですので南アフリカよりも少ない状況です。日本も最近は結構外国人観光客が増えてる感じしますけどね。

南アフリカ観光局によると世界経済の順調な伸びもありますが、8.3%というのは世界経済の伸びを大きく上回るものであり、2010年までには1000万人の大台を突破できると見ているそうです。元々はヨーロッパからの観光客が多かったのですが最近はアメリカからの観光客も増えておりアメリカからは22万人が南アフリカを訪れているとの事です。

また、アジアも強くインドは16.9%の増、中国12.9%の増と日本以外は大きく増えています。日本は-0.4%と唯一微減しているそうです。メインのヨーロッパからの観光客も2.3%増えていて、特にフランスは8.5%と大きく増えています。

観光客が増えているのはアメリカ、アジア、ヨーロッパだけではなくアフリカ諸国からも増えています。ケニヤやナイジェリア、アンゴラなどは全て二桁成長でアフリカ経済の好調さを物語っているともいえます。

この観光産業の成功には各航空会社の戦略もあるようで、デルタ航空はアメリカからヨハネスブルグへの直行便を既に就航させており、今年ケープタウンとニューヨークを結び便も就航予定です。その他、South African Airwaysもミュンヘンから、エミレーツ航空、China Eastern、タイ航空など多くの直行便があります。

今後、イギリスからの直行便や、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ケニヤ、モザンビーク、アンゴラ、ナイジェリアからの直行便の申請があるようで南アフリカ観光ブームは世界的に広がっている様子です。ただし、日本はなし…。

南アフリカの観光産業は現在もっとも早く成長しているセクターとして南アフリカ国内で注目を集めています。今後ワールドカップへ向けて世界的にも更に注目を集めるでしょう。また、インフラ整備がワールドカップで進んでいるためワールドカップ後も観光産業は非常に有望(Extremely positiveって書いてあります)とされています。もう少し近ければ、日本人ももっと行くんでしょうが・・・。確かにとーいんだなー。でも日本と違って面白いところでしたよ。詳しくは南アフリカ旅行記をどうぞ!
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航空産業

航空産業

南アフリカはかつて飛行機を作っていました。しかも単純に組み立てるだけではなく航空機を設計して製造するほどの能力を持っており、最盛期にはSAAF(South African Air Force)などにヘリコプターを納入していました。

残念ながら商業的にはうまくいかなかったものの、技術的にはヘリコプターや航空機を単独で作るだけのものを持っていたため、今でも部品の供給ができるだけの技術力はあります。国立のDenelという会社と民間のAerosudという会社の2社が主なものであり、両社ともヨーロッパ航空機メーカーのエアバス(Airbus)のA400Mプログラムのパートナーとなっています。

このA400Mというのは軍事輸送機で2009年からの飛行を目指してプロジェクトが動いています。現在、EU諸国を中心に192機が確定オーダーとなっており388機がオーダーされる予定となっている世界の航空業界でも最も重要な機体の1つとされています。Airbusでは2025年までに400機を予定しています。

この機体の開発に対してDenel社は機体中央上部の製造に携わっています。契約は15年間で2000万ユーロ(約32億円)となっており、製造前の設計段階からDenel社が行ってきたもので非常に重要な部品です。材料はアルミニウムで加工が難しいとされているそうで、Denel社CEOは南アフリカと同社を誇りに思うと述べています。このAirbusのA400Mプラグラムへの参加は今後30年間から50年間にわたるエンジニアリングサービス、製造サービス、カスタマーサービスの提供を意味しますので非常に大きな商談ですから南アフリカ国内の位置づけとしても大きなものです。

Denel社は今後尾翼の構造部分など重要部品の提供も行っていく事になっています。また、もう1社のAerosudの方はコックピットのバルクや調理室などを製造するそうで最重要部品ではない部品の提供となります。今後、南アフリカ全てのA400Mへの契約額は今後20年間で60億ランド(約1000億円)に上ると見積もられています。製造だけでなく設計から最後のサポートまで契約出来る点が非常に重要だそうでAerosud社もAirbusの直接的なサプライヤー(一次サプライヤー)となる点で光栄なポジションでの仕事と評しています。

A400Mプログラムへのヨーロッパ諸国以外の参加はマレーシアと南アフリカのみとなっていますが、この理由は両国が既にA400Mの購入を決めている点だそうです。このあたり非常に政治的ではありますね。南アフリカ8機、マレーシア4機の注文となっています。このAirbusのA400Mプログラムへの参加を機に南アフリカ政府としても本格的に航空宇宙産業育成に取り組む意向で、3つのイニシアチブは発表しました。

3つのうち1つはサプライヤーパークを作る事でプレトリア郊外に航空関連会社を集積した場所を作る事にしています。この場所に対してEUからもお金が出るそうで2900万ランド(約4億8000万円)の拠出と今後2年間で4000万ランド(約6億4000万円)を約束しています。

2つ目のイニシアチブは、Aerospace Industry Support Initiativeの拡大で既にあるInitiativeを拡大するものです。これはサプライチェーンの改善とサプライヤー開発に主眼とおいたものとなっています。政府はこれに毎年1千万ランド(約1億6000万円)を投入する事にしています。

3番目のイニシアチブはスキル強化を目指しており、National Aerospace Centre of Excellence(NACoE)がEUと協力して大学などへの研究費補助金を積むことです。現在、30の研究に対して補助金が出されています。また、Airbusは南アフリカの科学技術庁と航空技術に関するエンジニアリング、製造、オペレーション、マネジメントを含むスキームを開発していくことになっています。

南アフリカ政府は上記3つのイニシアチブを通じて最終的には輸出の増加を狙っています。現在、南アフリカには前述の2社以外にも200の航空関連の会社がありますが、比較的小規模な会社です。今後、これらを育成していき、南アフリカの航空産業として確立していきたいと考えているようです。

南アフリカはトヨタ、日産、BMW、GM、フォードなどが進出していてアフリカの自動車産業を担うなど基本的に製造業が強い国です。以前もお話しましたが、日本にあるBMWは全部南アフリカ製だったりしますし、航空機を自前で作れるだけの技術力もあるようですのでそこはアフリカ随一の工業国だけの事はあります。

ただ、航空産業は日本もそうですが政治的に要素が大きい産業でもあります。裾野が広い産業ですので確かに規模としてはかなり大きくなるのですが、うまくいくかどうか難しいところもあるでしょう。あまりランドが強くなると製造業には向かい風になるので為替も大きく影響するかもしれませんね。
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南アフリカの原子力

南アフリカの原子力

前回は、ウランの話をしましたので今回は原子力の方に話を移します。今後20年で世界の原子力発電は150機建設されると見込まれています。ちなみに、世界の原子力発電所の数って現在440もあるそうです。結構あるんですね。現在、南アフリカは原子力で国の電力需要の6%を賄っています。残りはほぼ石炭ですが、地球温暖化の意味でも政府は今後原子力エネルギーへの転換を進めることを約束しています。

南アフリカの国有企業ESKOM社は電力をジンバブエ、ナミビア、ボツワナにも輸出しています。周辺国の多くは水力に依存しているそうで、水量によっては安定供給が困難な状況となっています。このESKOM社ですが、日本の住友商事などとも大型の取引を持っており、ワールドカップの電力需要増を見込み積極投資をしています。さすがに日本の商社抜け目ないですね。
http://www.sumitomocorp.co.jp/news/20070605_140737_kiden.shtml

南アフリカは米ソ冷戦の時代に核兵器を保有し配備していました。その後、1991年に廃絶したのですが、現在まで核兵器の保有をしながら廃絶したことを公表した唯一の国となっています。南アフリカが核兵器を放棄した理由には多くの説があるのですが、

1.1989年のベルリン崩壊によりソ連の崩壊と冷戦終結の終わりが予期された事、
2.ナミビアとの停戦協定が成立し、南アフリカ、アンゴラ、キューバとの間で3カ国協定が結ばれた事、
3.ANCや解放運動組織などの政治的組織が「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ」を力強く叫んで圧力をかけた事

などが上げられています。

南アフリカは当時6発の核爆弾を保有していましたがこういった背景を元に核能力を破棄する最初の国となりました。この決断をしたのがF.W.デクラーク大統領です。彼はアパルトヘイト終結も行った事でも有名ですが、核兵器の保有を上下両院合同会議で認めると共に核兵器廃絶も行った偉大な大統領とも言えます。ネルソン・マンデラの方が目立っていますが、1993年にマンデラと共にノーベル平和賞を受賞しています。現在、南アフリカは核不拡散条約に加盟し核兵器廃絶を最も声高に唱えている国の1つとなっています。

一方で核兵器の技術はすなわち原子力発電の技術とも言えます。冷戦時代にはイスラエルと共に核実験も行っていたそうで原子力に関しては先進的な国の1つです。核兵器の保有により南アフリカは高度な核技術を持つ国となり、原子力発電所を保有しています。これはアフリカ大陸で唯一の原発でクーバーグ発電所と言います。現在、南アフリカでは安全性が高く、経済性にも優れた次世代の新型原子炉、ブルベッド・モジュール炉(PBMR)の開発を行っています。2009年には商業化し世界各国への輸出を目指しています。

このPBMR型の原子炉の特徴は小型で増設がしやすい事だそうで一基あたり15万キロワット程度だそうです。通常原子力発電は一度動き始めたら簡単にはとめる事ができず出力となる電力も一定です。そのため、電力需要に合わせて出力を増やしたりは出来ません。そのため、ベースとなる最低限の電力は原子力を用い、需要の増減分は火力発電で補うという体制が一般的です。今回南アフリカで開発されているPBMR型原発は小型ですが8基ほど増設すれば100万キロワット級の原発と同じ規模になるため電力需要に合わせた体制をとりやすいという利点があります。ただし、専門家の間ではまだ安全性に関して疑問視する声もあるそうです。

原子力発電所は日本もかなり積極的に世界で作っていますが、南アフリカもこの市場に参入してくるとなると更に競争が激化してくるかもしれませんね。既に世界的には寡占化の傾向が強まっていますが市場としては大きくなります。原子力は問題も多いのですが、二酸化炭素を出さずにエネルギーをつくり出すとなると他に代替はなかなかありませんね。
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ウラン

ウラン

今日は久しぶりに資源の話です。南アフリカは世界で6位のウラン産出国です。ウランと言うと原発ですね。余り良いイメージのない原発ですが、現在のところ、石油などの化石燃料に変わるエネルギーで二酸化炭素排出がないものはバイオエナジー以外には原子力しかありません。

バイオエナジーは土地が必要であり、食物との競合が起こるため全てを解決できるものではありません。そのため、環境に必ずしもよいわけではありませんが、原子力は未だに有力なエネルギー調達手段として期待されています。今後の需要増を考えると現実的にはこれほど地球温暖化を回避できるエネルギーも無いのが実情で、日本経済新聞によると地球温暖化を背景に今後20年で世界の原子力発電は150機建設されると見込まれています。

世界のウラン埋蔵量を見ると下の図になります。

ウラン埋蔵量

オーストラリアとカザフスタンが多いですね。カザフスタンは政治が余り安定していませんがウラン採掘で各国の首相や大統領がウランの安定供給をお願いに行くぐらい最近注目を浴びています。余り一般の人の興味を集めませんが、日本政府もエネルギー確保に苦労しています。経済産業省はウラン確保戦略を発表して官民上げてウラン確保に動いています。

経済産業省ウラン確保戦略

ウランは基本的に原子力燃料ですので誰でもがウランを売買できるわけではないという特性上、金や原油と違い取引専用市場があるわけではありません。従って、相対取引となるため今市場ではいくらで売買されているというのが分かりにくい側面はあります。ただ、いくつかの私企業が個人的に発表している指数はありまして、今回はそれを利用してウランの価格推移を見てみました。

下はウラン価格の代表的なもので酸化ウランU3O8というもののスポット価格の推移へのリンクです。

ドルベースウラン価格へのリンク
円ベースウラン価格へのリンク

この価格は高いのかどうかって話なのですが、最近ものすごい勢いで高騰しています。今年の1月には$70でしたので半年で倍近くまで達しています。年率400%って感じでしょうか(少し買っておきたいですねー、無理か…)。ちなみに2003年前半頃までは$10前後だったそうで、現在の価格は20年ぶりの高騰です。最近の原子力の見直しにより、2010年〜2013年頃にはウランは逼迫するとの見方が強まっています。

ウラン価格推移


南アフリカのウランは金や銅を産出する副産物として掘り出されています。従って、金山の大手会社であるアングロゴールド社の子会社が多くを産出しています。今度アングロゴールド社の紹介もしようとは思いますが、これもなかなか凄い会社です。世界の金の多くを握っています。

ウランもやはり今後非常に需要が高まってきます。次回、話をしますが原発は今後更に建設されます。原発って一度動き出すとなかなか止めれないやっかいな面を持っていますので、建設されればされるほどウランが必要となります。先に経済産業省の資料もリンクしましたが、世界は安定稼動のためにウラン確保に更に躍起になるんでしょうね。多少の政情不安は目をつぶらざるを得ない状況です。資源のない国の宿命ですね(何も資源が無いから他国が占領に来なくて平和なのではという噂もありますが…)
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プラチナ産業

プラチナ産業

プラチナは希少金属と呼ばれなかなか入手困難な金属です。宝飾品として白金と呼ばれ非常に有名ですが、工業品としても有名です。プラチナの特性としては非常に酸化しにくく(さびにくい)、融点が高く(溶けにくい)、他の化学物質に触れても変化しにくいという非常に安定している点があげられます。また丈夫なためキズも付きにくく、長い年月が経っても輝き続けることが出来る上、産出量も少なく希少性が高いという宝飾品としての要件を満たしているため高価な金属となっています。

宝飾用にリングを買われる方もいらっしゃると思いますが、あのリング1つ(約3g)のプラチナには約1トンの原石が必要です。人類が今まで手に入れたプラチナの量は1辺5メートルの立方体ににほぼ等しいと言われていて、5メートルって言うと車1台の長さなので本当に希少な金属です。

プラチナは丈夫さの面で非常に高い特性を持つ事は述べましたが、その適用範囲として面白いものがあるのでご紹介しましょう。1Kgってどうやって決まるかご存知でしょうか?水1リットルが約1Kgですよね。約1Kgってところが重要で、水は温度が高かったり低かったりすると膨張したりするので本当に正確に1Kgかというとそうではありません。温度や湿度などの条件によってわずかづつ変わってしまいます。となると、何か1Kgを正確に規定できる基準になるものが他に必要ですね。

ここで使用されているのがプラチナとイリジウムの合金で、国際度量衡局で真空の状態で保管されています。真空で保管されている理由ですが、金属は酸化すると酸素を取り入れている状況になるので本当にわずかづつとは言え重さが変わります。これを避けるため真空に密閉しています。となると、基準となるものも酸化しにいくいものが求められ、酸化しにくく安定した物質であるプラチナが採用されています。このプラチナ合金によって1Kgって決まっていて国際キログラム原器と言います

さて、プラチナの価格面ですが最近急騰しています。これは中国をはじめとする新興国市場でプラチナ消費が増えていることと自動車の燃料電池に使われているなどの工業的な需要も増えている事が理由です。2006年のプラチナ需要は5%増加したと見られており年間700万オンス(約198トン)で史上最高を記録しています。

中でも自動車用触媒としての需要が伸びていて、2006年は438万オンスで2005年の382万オンスから15%の伸びを見せています。この需要増はヨーロッパにおける環境意識の高まりと規制強化が実は背景にあります。ヨーロッパではディーゼル車が多いのですが、このディーゼル車の触媒としてプラチナは使われているため大きな需要となっています。

その他にもコンピューターのハードディスクでもプラチナは用いられています。こちらの需要も前年比20%増で36万オンスですが自動車に比べると需要としては小さいです。宝飾品としての需要は2006年は174万オンスで2005年が196万オンスとなっていましたので需要が減っています。理由はプラチナ価格高騰の一言に尽きます。宝飾品としてのプラチナ需要は鉱業用品としての需要の半分以下になっていますので工業用品としての需要が宝飾品の需要に取って代わってしまっている状態です。

下にプラチナの価格推移のグラフを示します。プラチナの市場はドル建てオンス(1オンス=約28.3グラム)単位で取引されていますので、ドル/オンスでの価格推移です。他の商品もそうですが、着実に上がってますね。
プラチナ価格


さて、供給側としては南アフリカが世界最大の産出国であり、南アフリカはプラチナの産出量で75%以上のシェアを持っています。このシェアがやたらと大きいのが目を引きますが、アングロプラチナなどの有力鉱山が存在し、2005年の産出量は158.9トンとなっています。ちなみに金の年間生産高は1500トンぐらいですので約十分の一しかありません。また、アングロプラチナという会社ですが、1社で世界の40%のプラチナを生産している会社です。おそろしくお金持ちな会社なのではないかと…。ダイヤモンドの記事でも紹介したデビアスも然りですが、南アフリカにはこういう会社が多いですね

南アフリカは現在75%のシェアを占めていますが、その他の産出国としてはロシアが10%を持っており、南アフリカとロシアで供給側のほぼ全てと言っても過言ではない状況にあります。ただ、ロシアは原油もそうですが、政治的な理由から供給不安定で今後の供給増に対応できないとされており、南アフリカが対応する事になると考えられています。下は南アフリカとロシアの供給量のグラフです。南アフリカが供給量を増やし続けています。

プラチナ供給国


このような状況の中で南アフリカはプラチナに関して圧倒的に優位な立場にあります。2005年の南アフリカの輸出額の構成でプラチナは33%で295億ランドで第一位となっており、金が32.4%で290億ランドとなっています。既に金を超える外貨を獲得しており、今後更なる上昇が期待されています。

これに対応して、南アフリカ政府は「貴金属法」(Precious Metal Bill)を制定しており、金やプラチナに関する付加価値税を取ることになっています。そうなると、プラチナの供給は絞られ需要に追いつかなくなるため価格高騰という事でプラチナ価格は更に高騰することが見込まれています。

プラチナの需給のグラフも載せておきます。こちらも需要が着実に上がっている事を示しており、需要が減る大きな理由はあまり無いのが現状です。(出展:ジョンソンマッセイ)

プラチナ需給


プラチナは世界的には圧倒的に南アフリカは強い状況ですが、南アフリカ国内でも重要な産業です。今後、商品価格が高騰する点でダイヤモンドと共に南アフリカには更に有利に働くのは確実でしょう。

もう1つ興味深いお話を記しておきます。プラチナって見た目は銀色で他の金属と大きく変わらない感じがしますが、中身はすごく違う事は分かられたと思われます。これを宝飾品として世に広めたのが実はあのカルティエです。カルティエ3代目当主ルイ・カルティエがプラチナの高い特性に注目し”貴金属の王”として宝飾品に取り入れた事で宝飾品として広まったそうです。

日本でも永遠の愛を誓うエンゲージリングやマリッジリングとして使われますね。そういえば、プラチナは高価高価と書いてきましたが、プラチナの1グラムあたりの小売価格は2007年4月現在4700円ぐらいです。リングに使うプラチナが3グラムぐらいだとすると1万5000円位ですかね。でも、宝飾品屋さんでプラチナリング(ダイヤモンド無し)買うと十万円位します。この差は一体…。デザイン料って奴でしょうか。最近、ランキング低迷気味です。是非皆様の応援を頂ければ幸いです。↓
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バイオ産業始動

バイオ産業始動

以前、さとうきび産業でバイオ燃料の話をしましたが、南アフリカのバイオ燃料産業が本格的に動き出したようです。東ケープ政府はバイオ燃料生産のための土地とキャノーラ(菜種の一種。キャノーラ油ってサラダオイル売ってますよね)の栽培をするために950万ランド(約1億5000万円)の予算を議決しました。また、800万ランド(約1億2000万円)も砂糖栽培に当てることにしており、これでバイオ燃料プロジェクトの開始となるそうです。

このバイオ産業プロジェクトは東ケープにおける主要な産業と位置づけられており、同州で2万3千人の雇用を創出すると予想されています。今後5年間で50万ヘクタールの畑で栽培を行い、年間20万トンのバイオ燃料を作ることになっています。

既に投資家もこれに目をつけておりヨーロッパの投資家はかなり興味を持っていることを表明していて、海外からの直接投資が38.2億ランド(約600億円)あるそうです。同時に70億ランド(約1100億円)が地元の金融機関からの投資となりそうだと言う事です。かなり大きいですね。

バイオ燃料は南アフリカのTrade and Industry Department(経済産業省に該当します)の戦略領域として指定されており、現在の化石燃料の4.5%を2013年までに代替することを目標に掲げています。これはかなり野心的な数字だそうで、55000の新規雇用を見積もっているそうです。ただし、Botanical Society(植物学会でしょうか?)によるとこの数字はあまり現実的ではないとの指摘もあります。

また、エタノールアフリカという会社ではエタノール精製工場を今後20建設するとしており、ここだけで4400程度の雇用は考えられるそうなので、波及効果も考えるとそれなりにいくかもしれません。

現実的に更に問題となってくる可能性があるのは実は水です。南アフリカでは興作可能な土地のわずか1割しか水が引かれていないにも関わらず、国全体の65%もの水を使用しています。従って、バイオ燃料のための植物を作るためには水問題を解決する必要があるそうで、逆に言うとこれがネックになる可能性はあります。
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石炭産業

石炭業界

先週、長期的な原油価格の見通しのお話をした時に石炭の事を書きますとお話しました。石炭って言うとどんなイメージをもたれますでしょうか?大気汚染とか地球温暖化とか枯れた産業なんてイメージの方が多いと思います。実は違います。今や石炭は地球環境保護の意味でも大きな注目を浴びています。

石炭の需要は世界的に伸びており、特にアジア地域での需要が増加しています。これは世界的にエネルギーが不足してくると見込まれている事によりエネルギーの多用化を各国が図っている事が主な要因です。もちろん、石油の供給面での不安定さが大きな理由なのですが次のような長所を石炭は持っていることによります。

1.確認された可採埋蔵量が豊富で、可採年数が高い(石油は40年で可採年数に達しますが、石炭は216年分あります)
2.中東などの政情の不安定な地域のみでなく、世界的に採掘可能
3.価格が安定していて安い(カロリー当たりの単価は石油の三分の一から四分の一)

反対に短所としては

1.エネルギー効率が低く二酸化炭素を多く排出する
2.NOxやSOxと言った有害物質を排出する

という問題があります。

特に二酸化炭素の排出量が石炭は多いのが大きな問題なのですが、これを解決する技術があります。CCT(Clean Coal Technology)と一般的に呼ばれる技術で、今の石油火力よりも1割ほど二酸化炭素排出を削減できます(石炭火力と比べると3割の削減)。
資源エネルギー庁からの資料をリンクしておきます。

昔の蒸気機関車なんかをTVで見られた事があるかと思いますが、石炭って基本的に固体です。固体燃料の問題は動かしにくい事が1つ大きくあります。つまり、TVの蒸気機関車でやってるように誰かがスコップ使ったりして放り込んでやらないと燃えないわけで、石油やガスみたいに圧力かければ流れてってくれたりしないというのが結構ネックになってました。そこで石炭を液体にしてそこから石油まで作ってしまおうという技術が生まれました。これがCTL(Coal to Liquids)です。

このCTLって技術自体は全然新しくなく、第二次世界大戦中に日独も使っていたっていうものです。南アフリカはこのCTLで最先端を行っているのですが理由はアパルトヘイト時代に制裁として石油を輸入できなくなったため石炭から油を取らなくてはいけなくなったというアパルトヘイト時代の遺産です。ただ、価格面で石油の方が安くエネルギーとして利用できたために、世界的にはあまり普及しなかったのですが、これが近年の石油価格高騰で再度注目を浴びる事になってきたわけです。アパルトヘイトの遺産が石油価格の高騰で正の遺産になっていると言うかなりレアなケースですね。

この石炭技術で世界の先端を走っているのが南アフリカのSASOLという企業です。近年、中国に日量16万バレルのプラントを作ることになっているなど最近注目を浴びる企業です。その他に技術面では二酸化炭素を海底や地中深くに埋め込んで固定するという技術も検討されていますが、こちらはまだ実用化には至っていません。

南アフリカにおける石炭産業の方はどうかと言うと非常に大きな産業です。先ほど述べましたように南アフリカはアパルトヘイト時代に制裁として石油の輸入を止められてしまいました。そのため、自国内で賄う事が出来る石炭に全てのエネルギーを依存せざるを得なくなったのですが、これにより石炭産業は世界の最先端を行くまでに発展しました。そのため、今も南アフリカは石炭が最も重要なエネルギー源となっています。

南アフリカは世界で2番目の石炭輸出国であり、年間2億3300万トンの石炭採掘量を誇ります。このうち、一般炭の輸出は世界の13%を占め7000万トンに及びます。アフリカ大陸だけで見ると全体の82%が南アフリカに埋蔵されていると考えられています。また南アフリカの石炭埋蔵量は1262億トンあり、その内553億トンは可採埋蔵量と見られています。輸出総額の16%の約200億ランドが石炭によります。これはGDPの4%に該当し、主な輸出先はEU各国です。石炭の採掘量は2003年には6%増え、今も増加傾向にあります。

南アフリカでは国内での消費を石炭に依存するだけでなく、外貨獲得のための重要な資源でもあります。下のチャートは石炭の生産量と輸出量のグラフですが、わずかずつ(と言ってもかなり大きいですが)増やしている事が分かります。

南アフリカ石炭


日本に目を向けると、日本政府としては非常に重要なエネルギーとして捉えています。現在、日本は石炭輸入量世界一で、世界の貿易量のなんと三分の一近くを輸入しています。国内で使用している石炭は1億5000万トンにも及び輸入量2位の韓国の2倍以上を輸入しています。国内需要の98%は輸入で賄っており、輸入量の6割はオーストラリアからの輸入で、近年中国やインドネシアからの輸入も拡大しています。

何に使っているかというと鉄鋼業と電気業が4割ずつを占めます。鉄を作るには鉄鉱石を溶かさないといけないんですが、その時に石炭を一緒に高炉に入れてエネルギーとして使います。電気の方は、石炭による火力発電が主なものです。電力発電の実に18%を占め、石油による火力発電の11%を上回ります。昔は石油に依存していた火力発電ですが、LNGや石炭による発電に変わってきています。日本国内の一次エネルギー全体の18%は石炭です。石油は51.8%で未だに高い比率を占めますが、1990年は58.3%あったのをだいぶ減らしていて、石炭やLNGによるエネルギーへの移行を進めています。

なお、国内の石炭に関するレポートは次の資源エネルギー庁の資料がよくまとまっています

現在、エネルギー問題は石油問題といってもいいような状況にありますが、石油は供給側の問題が大きくあまり石油依存したくないのは全ての石油輸入国の願いです。また、世界経済全体としても、いつまでも石油に振り回される状況は好ましくありません。特に日本はエネルギー資源の無い国ですから、石油依存体質を下げるべく官民あげて行動しています。

しかし、一方で石油の代替エネルギーを考えたときバイオエネルギーはまだまだ未熟ですし、原子力も国民感情がなかなか受け入れてくれません(個人的には日本のようにエネルギーが無く、製造業を代表する自動車を作りまくって二酸化炭素をかなりばらまいて、世界中の温暖化に大きな貢献をしてしまっている国としては、もう少し原子力に力を入れても良いとは思いますが後処理の問題はあるのでなかなか難しいですね。メタンハイドレードも環境には良くなさそうですし…)。

こうなると、残りは天然ガスか石炭なのですが、天然ガスもやはり石油に近い供給側の問題があるため、石炭はもっとも現実的なエネルギーかもしれません。賛否両論あると思いますが天然ガスと石炭の両方ともやっていく必要があるでしょうね。
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原油価格の見通し

原油価格の見通し

年初に出たニューズウィーク読まれた方もいらっしゃると思いますが、エネルギーについての記事が興味深かったので取り上げたいと思います。元々先週ぐらいに書こうと考えていたのですが、ちょうど(?)石油が下落してしまいずれ込みました。でも、いいタイミングでトピックとしては面白いと思います。

ここ数年の石油価格上昇はかなり色々な所に影響が及びます。一番簡単な所としてはガソリン代が思い浮かびますよね。後は、我々が旅行する際に飛行機乗ると燃料サーチャージとかって言って上乗せされるなんてのもありますね。でも、話はそれだけではすみません。

まず、今の石油価格上昇って何故って所からはじめますと、これは中国を初めとした新興国によるエネルギー需要の急増によるものと言えます。特にニューズウィークの中では4つの国を名指ししています。それは、インド、中国、コスタリカ、南アフリカ(やった!)で、これらの新興経済はもはや新興ではなく、世界のGDPの30%を占めるとなっています。しかもこれらの経済が世界のGDP成長の半分を占めていると言う事で原油価格の急騰はこれらの国の需要増によるものと分析しています。

さて、これらの国々の成長に伴い当然需要は急上昇するわけですが、供給が追いつけば石油価格は別に高騰しないわけです。現実はと言うと高騰している所を見ると供給が追いつかないと予想されているわけですね。原油の主な供給国としてはサウジアラビア、イラン、ロシア、イラク、ベネズエラの5カ国が世界の原油を実質的に握っているそうで、この中に現実的に供給を世界経済の成長に合わせてこれる国は無いと見られています。

今後の需要増に対応するには今後10年でなんと3兆5000億ドル(約420兆円!)の投資が必要とゴールドマンサックスは試算しているそうで、全然足りないらしいです。420兆円って数字もなんだか分かりませんがトヨタの時価総額が28兆円位ですので、10年間でトヨタを15個作る感じですね。投資として毎年トヨタを1.5社作らないといけないと…。それが出来ればロシアとかも嬉しいでしょうね。でも、日本の財政赤字は2006年3月末時点で827兆円だそうです…。

こうなると、需要に対して供給が追いつかないのはある意味明白なので、原油価格は上昇って事になっています。ただ、現在の価格はやや投機的な面があり、実際はまだそこまで需要が足りない訳ではないのに既に織り込もうとしています。そのため、アメリカが思ったよりも暖かかったのを反映してここ2,3日安くなっているというのが現状のようで、中期的には石油価格の上昇は進むと言う点では何も変わっていません。なんでアメリカの天候に関係があるかって言うと、アメリカの石油消費は世界の四分の一を占めるそうで、アメリカが暖かいとか寒いとかに原油価格が反応し為替まで影響を受けてます。ちょっと使いすぎですよね。

石油価格上昇はもちろんですが、石油が足りないと言うのが明白になってくるとどうなるかというと非常に色々な所に影響が出ます。国レベルから見ると、中国はエネルギー不足を見越して現在エネルギー確保に躍起になってます。中国は2020年には世界第一位の石油輸入国になるとの報告もあり(現在既に第二位です)、自動車の普及に伴い石油が慢性的に不足しています。東シナ海で中国がガス田を掘ろうとしているニュースを最近聞かなくなりましたが、あれなんかも中国のエネルギーに対する考え方の表れです。

また、ロシアはエネルギーを国の政策の最重要事項として位置づけており、こちらも周りの国への外交上の配慮なんて一切なしで資源ナショナリズムなんて言葉が出てくるぐらいです。サハリンでの開発も日本やイギリスが相当関与していましたが、環境問題などと言い出しロシアの国営天然ガス会社ガスプロムに事業を移してしまいました。その他にもウクライナへのガス供給を止めるなどかなり強引な外交手を展開しています。

石油価格が上がる事で新たな産業が生まれる国もあります。特にカナダなんかは原油価格が1バレル$30を超えると採算が取れるようになるため、いきなり原油大国になっちゃうらしく、アメリカ重視の政策を見直すべきだなんて言う超強気な政治家もいるそうです。それでカナダドルが100円超えてるんですね(もちろん商品価格の高騰が原油価格に影響を受けているという意味も含みます)。

さて、こうなると石油は足りないから価格上昇はするし、供給側も需要側も強引な動き方をするしで大変な事になります。当然、脱石油って話になります。以前、当ブログで記事にしましたが、バイオエネルギーって話も出てきます。その他にも原子力発電の見直しとか、石炭を使うとか、風力発電とかって話になります。

どれも問題があるのですが現在一番手っ取り早そうなのが実は石炭です。また今度記事にしようと思っていますが、石炭は技術的には割と有力なエネルギーです。もちろん、二酸化炭素を多く排出するとかの問題もあるのですが、それを解決する技術もあるようで実用化に至っています。今までもっとも大きな問題は価格面だったのですが、これが原油価格高騰で正当化できるようになってきました。で、南アフリカは石炭の輸出国としては世界第二位です

その他への影響としてはハイブリッド車の普及とかもニューズウィークにはあるんですが、節約が一番確実だろうなんて話で終わってる記事もありました。どのような角度から見ても今後石油価格は当面上がりこそすれ下がる事は考えにくいようです。為替に関して言うと、原油価格の高騰が世界経済の成長を停滞させるのではないかとの危惧がありましたが、これがここ2,3日の下落で後退してるようです。これはランケン読者にはいいニュースなのかもしれませんね。
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カジノ業界

カジノ業界




観光業界が金(Gold)業界の次の目玉であると言われていることは他の記事でも述べてきましたそんな中で今回はカジノ業界です。私はカジノが結構好きだったりしますんで興奮しますねー。(個人的にはブラックジャックが好きで、ラスベガスで一晩中やったこともあります。貧乏性なんで1ゲーム$5しかかけませんが、結局$50ほど勝てました。ハマコーなんて一晩で数千万円使ったらしいです…そういうのが政治家になって国の税金の無駄遣いをしてるんですよね、まったく)。

カジノって行かれた事の無い方も結構いらっしゃるかと思いますが、どこに行ってもまー似たようなもので映画なんかに出てくる豪勢な雰囲気でジャラジャラやってます。映画と違うのは美女が隣にいない事とスパイちっくにタキシードで決めてる人はほとんどいないところぐらいですかね。ラスベガスなんかの大きいところは普通ホテルにくっついていて建物に入ったらいきなりテーブルだのスロットだのがずらっと並んでいます。カジノなので豪華絢爛が売りで、南アフリカもどうもその路線のようです。下に南アフリカのCasino Assciation of South Africaからの写真を貼っておきます。


CasinoBuilding1

CasinoBuilding2


カジノと言えばラスベガス、マカオ、モナコなんかが有名で世界のリゾート地に多くありますよね。南アフリカのカジノ業界は1998年にアパルトヘイト終了後に始まった比較的新しい業界にも関わらず現在世界で8番目の規模を誇ります。2001年まではラスベガスで有名なMGMミラージュも参入していましたが現在は全て売ってしまったそうです。

2005年のギャンプル売上は115億ランド(約1700億円)となっています。これはカードやスロット等のギャンプルのみの売上で、付随するホテルや食事等は含まれていません。下に最近5年間のギャンブル売上のグラフを載せます。5年で2倍の勢いです。これは南アフリカのNational Gambling Boardから発表になっている公式のギャンブルの売上に関する数字で、もちろん、裏のギャンブル業界もあるわけですが、こっちの数字は分かりません。


カジノ業界売上


カジノというのはどこの国でもそうですが、ライセンスを取得して国の許可を取る必要があります。このライセンスを南アフリカでは現在国全体で40件まで発行できるようになっており9つの州に分配する形を取っています。ライセンスは現在40で規定していますが、営業しているカジノは32件となっており今後ワールドカップに向けて次々と営業を始めるでしょう。

さて、この業界の経済への影響ですが、2002年に前述のNational Gambling Boardによる調査が行われています。2000年のギャンブル業界の経済への直接的な貢献としては30億ランド(約450億円)あったとされ、間接的な影響も含めると61億ランド(約1000億円)の経済効果があったとしています。また、この調査によると1997年から2000年にかけて100億ランド(約1500億円)は最低でも投資が行われたとされており、同期間の南アフリカ全体での資本構成の実に2.1%を占めています。1997年以降わずか8年間で120億ランド(約1800億円)もの新規投資をされたと見積もられており、GDPに360億ランド(約5400億円)の効果があったとされています。

雇用面においては2003年と2004年で10万人の新規雇用を直接的にも間接的にも創出しています。また、税収は17億ランド(約25億円)の地方税に貢献しており、政府全体としては27億ランド(約35億円)に貢献しています。National Gambling Boardによると、カジノ業界は南アフリカの経済にとって大きな影響力を持ち、特に観光業界にとっては非常に重要なセクターであると結論付けています。

カジノに行きたくなってきました。血が騒ぐ…。
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アウトソーシング業界
アウトソーシング業界

今まで書いてきました業界は比較的古い業界が多かったのですが、新しい業界も元気です。本日は最近流行のアウトソーシング業界について記します。アウトソーシングは色々な形態がありますが、広義には企業の様々な業務の一部を他社に委託するというビジネスです。IT業界で特に多く行われており、例えば自動車メーカーのIT部門は自動車メーカーにとっては中核の業務ではないため、ITベンダーに部署ごと委託することにより、より良い業務にしてもらったりします。その他にも、人事関連や総務関連等いわゆる企業に必要ではあるが、競争力の源泉ではない業務がアウトソーシングとして外部委託されることが多いです。

このアウトソーシングビジネスの中でもヘルプデスクやコールセンターと言った領域は、世界をまたいで行われておりなかなかすごいものがあります。例えば、アメリカでPCメーカーがキャンペーンを新聞や雑誌で行ったとします。それを読んだ顧客は新聞・雑誌に書いてある電話番号に注文します。電話の先はインドでインド人がどんなコンピューターかを電話で受けて注文を入れ、中国の工場からアメリカの顧客に向けて出荷するといった具合で、インドでの電話を受けて注文を入れている部分がアウトソーシングとして他の会社に委託していることが多いです。

ヘルプデスクなんかも同様で、PCを購入した顧客はソフトウェアのインストールをしたりしますが、それがうまくいかなくて、PCメーカーに電話で助けを求めたとしましょう。これもやっぱりインドやフィリピンあたりにつながって現地の人がインストールの仕方をヘルプしてくれるわけです。わざわざ、インドなどに電話するようになっている理由はもちろん人件費が安いからです。通常、こういったヘルプデスクやコールセンターは数百人規模の人が電話対応していますが、人件費が半分以上を占め、合理化が難しい分野です。そのため、人件費自体が安い海外にセンターを作り、コスト引き下げの努力をします。国際電話なので電話代が高いのではと思われる方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、IP電話でやればインターネットと同じなため、ただみたいなものです。

日本の場合は、沖縄がコールセンターの集積地として有名です。沖縄は政府が特区に指定していて優遇していることもあり、人件費を安くすます事ができます。このため、電話対応だけをするコールセンターを設けて東京などからの電話対応をしているわけです。ちょっと裏話をすると、この手のコールセンターでは女性を多く採用しています。色々な顧客からの電話がかかってきて、中には綺麗な声での丁寧な対応に嬉しくなってしまい半分ナンパみたいな電話もあるそうです。電話をかけている人は自分が電話している先は沖縄なんて知らないんですね…お茶行きませんかと…どこへお茶行くんでしょうね?

日本語の言葉の壁があるためやや難しい面もあるのですが、最近は中国やシンガポールなんかにもコールセンターを作っています。もちろん、中国人が日本語を勉強して対応しているわけです。PCを売る程度なら対した会話もいらないんで可能なんだそうです。ナンパは相手との心理戦で高度な会話に属しますので多分通じません。

市場規模について述べますと、先ほど書きましたようにアメリカ人やイギリス人向けのコールセンターはインドがこの市場ではリードしています。インドにおけるヘルプデスクの従業員は50万人(!)を超えており、2000年依頼35億ドル(4000億円前後)を投資されているほどの大きな規模です。世界的には3年後のこの業界は世界で500億ドル(6兆円!前後)から600億ドル(7.2兆円!前後)の規模となり、300万人の雇用を創出すると見られています。

さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、南アフリカのアウトソーシング業界についてですが、インド人の英語はかなりアクセントが強く、アメリカ人には必ずしも好評ではありません。この巨大市場に南アフリカが参入してきています。南アフリカは元々イギリス圏で英語はネイティブですので、英語はインドに比べたら雲泥の差です。更に時差もインドより少なく有利です。

インドは1人のオペレーターに1時間あたり70Rand(1000円強)で、南アフリカは100Rand(1500円)だそうで、単価としてはインドよりは高いそうです。ただし、文化的に欧米に近く英語も完璧なため、より高度なスキル(ナンパ対応も可?)の要求されるコールセンターとしてアドバンテージがあるとの事です。特にイギリスとの文化的な近さは電話だけの対応のビジネスであるコールセンターとしては大きなメリットと考えているそうです。

この業界はGDPの0.92%に貢献していますが、今後2009年までに10万人の新規雇用を見込んでいます。政府としては積極的に支援しており、この支援の中で1億7500万ドル(200億円前後)の海外からの直接投資を見積もっています。これはGDPを0.3%から0.5%押し上げる可能性があり、2009年までにGDPの1.36%を占める可能性があるそうです。現在、南アフリカには650ものコールセンターがあり、54,000人の雇用を創出していますが、過去4年間でこの業界は8%の割合で成長してきていて、今も急速に成長しています。2008年までに939のコールセンターができることになっているそうです。

政府の支援としては業界に対する税金控除なども含まれており、かなり野心的な内容です。10億ランド(160億円前後)に相当する投資を今後3年間に投資する計画で、スキル開発などを行い業界全体を成長させる事を狙っています。ムベキ大統領は2006年のステートメントでコールセンター業界を最も成長するポテンシャルの高い戦略的な業界として指定しています。この中では、2008年までに南アフリカを世界3番目に大きなアウトソーシングセンターにすることになっており、インド、フィリピンの次になると位置づけています。

今後はアウトソーシング業界にも注目ですね。
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