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南アフリカを代表する10社

南アフリカを代表する10社

南アフリカの会社紹介をシリーズ化して思いついたままにやっておりますが、今南アフリカを代表する会社10社ってどこかって言うのをまとめてみました。そんなに簡単に南アフリカを代表する会社選んでいいのかって話はありますが、基準は簡単です。南アフリカの株式市場(JSEの詳細はこちら)の指数算出に用いられている会社の上位です。

MSCI(Morgan Stanley Capital Index)ってご存知でしょうか。一応説明しておくと、南アフリカなど世界各国の株式市場全体の値動きを算出するための指数です。日本だと日経平均が主に用いられますが、MSCIは南アフリカだけではなく世界中の各株式市場のパフォーマンスを同一のルールで測定するために開発されています。

日本の証券会社でもMSCIにに連動した値動きをする投資信託がでています。今回とりあげた会社はこのMSCI南アフリカ(MSCI EZA)の時価総額上位の会社でして、上位10社でおよそ南アフリカ株式市場時価総額の内63%をしめます。

1.SASOL(化学エネルギー会社)
2.MTN Group(携帯電話)
3.IMPALA PLATINUM(プラチナ採掘)
4.STANDARD BANK(銀行)
5.ANGLO PLATINUM(プラチナ採掘)
6.GOLD FIELDS(金採掘)
7.ANGLOGOLD ASHANTI(金採掘)
8.NASPERS(情報通信メディア)
9.REMGRO(投資会社)
10.FIRSTRAND BANK(銀行)

1位のSASOLは以前紹介しましたね。原油高は今後も続きますので非常に期待できそうです。2位のMTNは携帯電話の会社です。先日紹介したVodacomより大きく、契約者数もドコモより大きかったりする上に成長率も大きいと言う会社です。

3位と5位にプラチナの採掘の会社が入っています。Impara PlatinumとAnglo Platinumです。プラチナに関しては以前別記事にしていますが、南アフリカは世界のプラチナ産出の8割を担っています。 この2社でほぼ世界の8割を担っています。

また、金の会社が6位、7位にあります。金も昔から南アフリカは有名ですが、この2社も新聞なんかにはよく出てきますね。これら金やプラチナなどの鉱山会社は南アフリカのみならずアフリカ大陸全体で活動していて、世界的に商品の価格決定力を持つ国際的な会社になります。業界で知らない人はいないのではないかと思いますね。

4位のStandard銀行も以前中国が資本参加した時に紹介しています。9位のRemglo、10位のFirstRand bankも同様に金融機関です。10位のFirstRand Bankですが、通称FRBだそうです(笑)。イギリスの植民地時代の影響でしょうね。金融が強い所を象徴しています。最後の8位のNaspersも第三次産業ですね。南アフリカは第三次産業が強いので、この辺りに出てきますね。

全体を大きく見るとやっぱり南アフリカらしい会社が並んでるなーって感じます。資源系、金融系、サービス系です。日本だと自動車、電気、銀行などメーカーを中心に上位が構成されます。

と言う訳で、MSCIを使って南アフリカを代表する企業をあげました。ただ、この他にも実は一杯面白い会社があります。MSCIは算出するにあたり流動性が低いものは除くというルールがあり、国営企業や外資系なんかはこの中に入りません。Anglo Americanなんて凄い鉱山会社もあるのですが、リストの中には入っていませんね。

後、外資系がかなり多いです。自動車産業は南アフリカではかなり大きな位置付けで、日本の自動車の輸入元の第二位は南アフリカです(一位はもちろんドイツでその次!)。当然全て外資のため南アフリカの株式市場には上場されませんから上のリストには入りません。

上に書いた10社は今後紹介していきますし、その他の企業も取り上げていきたいと思います。
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Vodacom

Vodacom

久々に南アフリカの会社紹介です。アフリカ最大の携帯電話会社を今日は紹介します。Vodacomという会社で(最後COMですよ、Foneじゃありません)、名前の通りVodafoneの出資を50%受けています。Vodacomはは現在南アフリカの携帯電話市場の58%を持っており、人口の97.1%のカバー率を誇る会社です。

アフリカはどこの国もインフラがまだまだ未整備で、携帯電話というのはその意味で非常に有効です。そういえば、先日ボツワナのチョベ国立公園に行った時もサファリの最中に携帯電話していた日本人の観光客の方いましたね。ほんっとに動物しかいなくて、サファリの観光客がちょろちょろっているぐらいの場所で携帯してるのに驚かされました。

事業を展開している国としては南アフリカ、コンゴ、レソト、モザンビーク、タンザニアなどに大きな拠点があり、当然南アフリカがもっとも大きい市場です。顧客数としては南アフリカが2300万人の顧客がいます。ちなみに2008年3月時点でのドコモの契約者数は約5300万ですから決して小さくありません。AUやソフトバンクあたりもほぼ3000万で次に述べる他国を含めるとほぼ同数になります。

その他の国ではコンゴに260万人にいて年率67.5%の勢いで増えています。また、モザンビークには約100万人の顧客、レソト28万人、タンザニア320万人となっています。いずれに国も驚異的な割合で顧客が増えてはいるようですが、プリペイド方式が多いようでこの辺り貧困国が多い状況がうかがえます。

財務的にも当然大きく成長しており、2007年は410億ランド(約5500億円)の売上となり2006年の340億ランドから20%増です。もちろん利益面でも大きく、経常利益は2007年は100億ランド(約1400億円)となり、こちらも22.5%の上昇です。

このVodacomという会社は南アフリカの固定通信会社Telkom SAとVodafoneの合弁事業ですがVodafoneの戦略がよく分かりますね。日本のVodafoneはとっととソフトバンクに売ってしまいましたが、アフリカでソフトバンク並の携帯電話事業が年率20%で伸びている事を考えれば当然でしょう。日本のソフトバンク(携帯)が20%で伸びるはずはありませんから、南アフリカなどのサブサハラアフリカなどに力を入れるのはやむなしでしょうかね。
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日産ディーゼル南アフリカ工場拡張

日産ディーゼル南アフリカ工場拡張

日産ディーゼル工業の子会社Nissan Diesel South Africaが新しい生産設備をプレトリア郊外に今月2008年4月に開設しました。投資額は109万ランド(約1400万円)で先日セレモニーが行なわれたそうです。

Nissan Diesel South Africaは日産ディーゼルが株式の80%を持っている会社で(2005年時点)、年間4500台のトラック生産能力を持っていましたが今回の増強で年間9000台の生産能力を持つことになります。ただ、すぐに9000台実際に作るかどうかはちょっと別なようですが市場の伸びを考慮しているようです。

2005年におけるアフリカ全土の販売台数としては4647台でアジアの9541台に比べると半分程度のようです。ただし、アフリカの方が大型のトラックが売れるようで売上高としてはアフリカの方が大きく、279億円とアジアにおけるトラック販売額268億円を上回っています。海外での販売額の32.6%をアフリカ、31.3%をアジアとなっています。

このため、日産ディーゼルでは南アフリカにおける生産力増強を進めていて今回の生産設備(ライン増設と倉庫拡張のようです)拡張となった模様です。アフリカ市場の伸びはすごいようで、2003年の売上は157億円に過ぎなかったのですがわずか2年で77%という強力な伸びです。日本以外では日産ディーゼルの最大の輸出拠点となっています。

新興国が成長して伸びて業績がよくなるのはトラック会社もあるかもしれませんね。トラック会社の株でも買うかな。あ、ちなみに日産ディーゼル工業はボルボの完全子会社です(まじめに買おうかと思って調べちゃったら上場廃止してました…それで2005年のデータしか見つからんのだ…)
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南アフリカ株式過去最高値

南アフリカ株式過去最高値

南アフリカの株式市場が好調です(やった!)。南アフリカには代表的な証券市場としてヨハネスブルグ証券市場(JSE:Johannesburg Stock Exchange)がありますが、この市場のインデックス(日経平均株価に該当します)が過去最高値の31857ポイントを付けました。本日は既に32000ポイントを越えていますね。

JSE Chart
JSEチャート過去5年(ランド建て)

この要因は原油をはじめとして商品価格が高騰しているためです。一方でランド下落により企業収益好調もあり、全体的な経済状況の好調を反映しています。なんか一昔前の日本市場みたいですね。日本円が安くなると株価が上がるって言う。

このJSEインデックスは現地通貨ランド建てで見ると今年世界でもっともパフォーマンスが良かった株式市場です。ただし、ドル建てでみると世界の主要株式指数よりは悪くなっていて、もちろんランドの下落によるものです。

この世界経済全体が下がっている時期に株式が好調と言うのは変な気分です。しかも新興国の株式。こんな所にもお金は流れ込んでいるんでしょうかね(やっぱり世界経済全体が本格的な危機という感じは最近しないんですがね・・・)。とは言え、まだこれから経済が低迷してくるとどう動くかは分かりません。楽しませて頂きましょう。

ランドがまた持ち直してくれればランケンは南アフリカ株式の高笑い間違いなしか?(こういう調子に乗ってる時が一番危ない・・・)。うーんやっぱりランド次第ですね。早く戻って欲しい気もしてきたかも(慌てませんが・・・)

(そういえば、2月にさせて頂いたランケンセミナーで南アフリカ株式紹介しましたね。来週の土曜日26日ですが、ランケンセミナーのアンコールを12時半から3時半まで溜池山王でまたやります。実はアンコールって言うほどじゃなくて、要するに内容まったく同じものをします。余りランケンではお知らせしていませんが、南アフリカ株式とかランドとかにご興味のある方は fxzar@hotmail.co.jp まで。)
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トヨタ南アフリカとアフリカ市場

トヨタ南アフリカとアフリカ市場

先日、南アフリカにおける自動車販売台数はトヨタが1位である旨お伝えしましたが、今回はトヨタ南アフリカに焦点をあてて書きたいと思います。

ご存知のように自動車産業におけるトヨタは世界No.1の地位を築いています。その成長は凄いものがあるのですが、アフリカにおいてはケニアと南アフリカに工場を持ちます。ケニアの方は年間1000台の生産で規模が小さいのですが、南アフリカにおいては年間14万7000台の自動車を生産しており、従業員数は約1万人弱の規模を誇ります。三菱自動車(単独)の従業員数が1万2000人ですので、トヨタは南アフリカ1国で三菱自動車並の従業員を抱えている事になります。ちなみに三菱自動車の国内生産台数は75万台(2006年)ですので、生産規模としては五分の一です。

また、トヨタは南アフリカでの生産を1962年に始めているのですが、三菱自動車の設立(三菱重工業からの独立)は1970年だったりしますのでトヨタ南アフリカは日本国内の三菱自動車より歴史があることになります。三菱重工時代があるので単純な比較は無意味かもしれませんが、比較対象として考えれるぐらいってのはすごいと思いませんか?主な生産車両はカローラ、ハイエース、ハイラックスなどとなっています。

南アフリカの自動車市場はどうなっているのでしょうか?2006年の南アフリカにおける自動車販売台数は71万4000台となっています。2005年は61万8000台でしたので、年率15%上昇となっています。2007年は停滞が見込まれていますが、これは金利引き上げの影響で、乗用車部門の販売台数に伸びが見られません。ただ、商用車は旺盛な投資意欲から順調に伸びています。

トヨタは何故1万人もの従業員を抱えて南アフリカの工場を持っているかというと、やはりその市場としての将来性を見ているのでしょう。アフリカ大陸の人口は現在9億人です。その多くは貧困層に属していますが、最も人口が増えている地域でもあります。国連によると現在年率2%の人口増で2020年には12億人、2030年に15億人、2050年には20億人となります。もはや訳が分からない数字ですが、私が死ぬ頃(2050年以降の予定)にはアフリカで日本が7つか8つ増えてる計算ですね。(下表参照)

国連世界人口統計
世界人口推移


ちなみに、アジアは現在40億人がおり最大の人口を抱えており、年率0.8%の増加で2050年に55億人になるとされています。アフリカの2%と比較すると市場としてはアフリカの方が倍のスピードで増えていきます。え、日本?2006年をピークに減少し、現在1億2000万人の人口は2050年には1億人ちょうどぐらいになります。20%減で2000万人減ってますね…。(どう考えても30年後の年金はあてになりませんかね…。ランド年金かなー…トヨタ年金の方がいい?)

また、ヨーロッパでは既に人口減が始まっており、2000年以降マイナス0.3%で、現在7億の人口が2050年には6億人となります。ヨーロッパの市場も日本と同様に縮小します。アメリカ市場に関しては北米は現在3億3000万人ですが、2050年に4億4000万人となり、南米は現在5億5000万人が2050年に8億人となります。

下にヨーロッパの自動車市場の推移と南アフリカの自動車市場の推移のグラフを載せておきます。明らかにヨーロッパは市場として飽和しており伸びがありません。人口が減りつつあるのですから当然ではあります。一方でアフリカは車に乗っていない人が大部分であり、未開拓の地と言えます。人口はヨーロッパよりも多く、伸び率も大きいわけですからアフリカ進出は当然の戦略と言えます。

ヨーロッパ自動車市場推移
ヨーロッパ自動車市場推移


南アフリカ自動車市場推移
南アフリカ自動車市場推移


そんな訳で、市場として考えたとき絶対数としてはアジア、伸びとしてはアフリカが重要拠点となります。アジアは中国、インド、タイ、インドネシアなど生産拠点は考えやすいのですが、アフリカはと言うと南アフリカしか工業国は無く、ここに工場を持つのはある意味必然です。トヨタはケニアでも小規模な工場を持っていますが、これはケニアの人口(3400万人)が多く比較的工業化しているからでしょう。生産量は年産1000台ですのでまだまだ本格的な生産とは言えません。将来に向けての布石が伺われます。

市場としてのポテンシャルは非常に高いのですが、最も先進国である南アフリカですら苦労が多いようです。アパルトヘイト時代に教育を受けれなかった層はスキルの問題もありスキルを付けても離職率が高く、日本のようには全くいかないそうです。また、エイズの問題も大きいようで、トヨタ南アフリカは1万人もの従業員があるため組合があり賃金カットやレイオフができないそうですが、年間数百人がエイズでいなくなり自然減が期待できてしまうそうです(怖い…)。

アフリカの成長にとって最大の問題であるこのエイズはトヨタでももはや手が付けられない状況のようで、下手な教育は差別に繋がりかねない所まで来ているそうです。エイズの人の多くは先住民系の黒人だそうですが、教育レベルが低く問題の大きさの認識すら出来ていないという悲しいことになっています。

市場としての成長の一方で、悩ましいのがエネルギー問題と地球環境問題です。今後、アフリカなどで車が普及しだしたら地球は本当に維持できなくなる可能性があります。トヨタなど各自動車メーカーは燃費が良くかつ環境に優しい自動車を作っていく必要があり、それがトヨタの1リットルカーなどの小型車戦略であり、ハイブリッドなどです。Vits、プリウスなどはそんな背景を元に開発されています。既に危機レベルは高く、今後トヨタなど自動車メーカーの成長のためには地球環境問題は避けて通れない問題となっています。

ランド年金とかトヨタ年金以前の問題があるかもしれませんね。
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SASOL

SASOL

南アフリカの会社紹介第2弾です。今日はSASOL(サソールと読むようです)という会社を紹介いたします。以前、石炭の記事でちょっとご紹介しましたが、この会社は石炭から石油を作る技術の間接法石炭液化技術を持っており、この技術で本格的にエネルギー生産をしている会社としては他に類を見ない独特の会社です

SASOLホームページ

技術的に見るとそれほど新しくなく数十年前からある技術ではあります。ただ、原油を採掘したほうがわざわざ石炭から作るよりも安く作れたため、今まで南アフリカ以外ではほとんど実用化されていません。それが昨今の原油価格高騰を受けて俄然注目されています。南アフリカが実用化している理由は国連によるアパルトヘイトに対する制裁として原油の輸入が出来なくなったため石炭から効率の良いエネルギーを作る必要に迫られた事によります。石炭は南アフリカは世界でもトップクラスの産出国です。

SASOLはこういった時代背景を元に南アフリカが国を上げて育成してきた会社で、オイルとガスを中心とした化学系会社と言えます。この会社はヨハネスブルグ証券取引所に登録されているだけでなく、アメリカのニューヨーク証券取引所にも上場しており世界でも通用する会社です。

また、天然ガスを使って石油を精製する事もできるそうで、Gas To Liquids(GTL)という技術もあります。これらの技術を武器にして、既に150億ドル(1兆8000億円)のマーケットを持っています。従業員数は世界で3万人で15の国でオペレーションを行っています。合成燃料では世界最大の会社であり、南アフリカでは1日16万バレルの燃料を作っています。今後10年で他のパートナー会社と共に1日50万バレルの生産をすると同社は述べています。一気に3倍を超えますね。こういった業界は5年から10年ごしでプラント建てたりしますので恐らくかなり読めてる数字でしょう。

現在、同社の売上の半分以上は海外からの売上となっていて、オイルとガスの事業が約6割を占めていて残りは化学系の売上となっています。ただ、原油が高騰していますので今後はオイルとガスによる売上がより多くなっていくだろうと同社は予測しています。

業績は好調で2006年の売上は前年比19%上昇、利益は4割増し、最終利益としては33%上昇し1株あたり22.93ランドの利益が出ています。配当も31%上げて1株7.1ランドとなっています。売上の内訳としては合成燃料が79%増(!)の136億ランド(約2300億円)とすごい事になっています。やはり原油価格上昇の影響でしょう。

現在のプロジェクトとしてはナイジェリアで建設が始められているものがありこちらは2008年第四四半期には稼動が開始されます。その他にもカタールのプロジェクトがかなり大きく、大手石油会社のエクソン、コノコ、シェブロンといった会社と共同で行っています。中国では1日8万バレルのものを2つ入れようとしているようで合計16万バレルと現在の南アフリカ本国並みの規模です。こちらは2010年か2011年の稼動を目指しています。

市場として中国などは石炭が取れるため石油精製の技術が求められているため先の大きな案件が出てくるのですが、その他には米国に大きなチャンスがあると見ているようです。米国も石炭を取れる事と石油に対する需要が強く大きな市場として見込んでいるようです。

株価の方は2007年7月現在$40.83をNYSEでは付けています。2004年ぐらいまでは10ドルでしたから既に4倍の株価となっています。石油価格の上昇でやはり注目を浴びている感じですね。市場って後で考えると単純で分かりやすいですよね(問題は石油価格がいつまで上がるかが分からないところなのですが)。

SASOL株価推移
Sasolチャート

三菱化学などもジョイントベンチャーを設立しているらしく、日本の会社もやはり同社に注目しています。今後、エネルギー需要の世界的な高まりは間違いないところなのでかなり期待できる会社でしょう。
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SAB Miller

SAB Miller

南アフリカは新興国ですので、それほど世界に通用する会社が多いわけではありません。とは言え、鉱物系の会社など一般の人にはなじみが無くても、世界に通用する会社があります。そんな会社を少しずつ紹介していこうと思います。記念すべき(?)1回目はビール好きな方にはなじみのある会社のSAB Millerです。知らない?いえ、多分知ってらっしゃると思います。下の写真見たらあー知ってる!って言われると思います。(クリックすると写真が大きくなります)

ミラービール

Millerビールはアメリカで有名ですし、実際に製造元はアメリカのMiller Brewing社です。1855年にアメリカのウィスコンシン州ミルウォーキーで創業されアメリカ第二位のビール会社になりました。現在、世界のビール会社の間ではM&Aが急激に進んでいます。1990年代には世界のビール会社の上位5社による世界のビール市場は17%でしたが、現在は50%を占めるに至っており世界的な市場争奪合戦が繰り広げられています。

さて、この世界的な大競争の火をつけたのが南アフリカのSouth Africa Brewer(SAB)社です。この会社は1895年に南アフリカでCastle Lager(このビール知ってる方是非コメントください!)というビールを作る会社として創立されました。その後、南アフリカの株式市場及びロンドン株式市場に上場し、1900年半ばにはにはアフリカでM&Aを活発に行い、アフリカにおける99%の市場シェア(!…この国は独占禁止法なんてないんでしょうか?白人が独占してきた国にあるわけないかな…)を取っています。1988年になるとハンガリーのDreherというビール会社を吸収しヨーロッパにおいても力を強めてきました。そして、2002年にはアメリカ市場に進出すべくMiller Brewingを吸収合併し、現在世界第二位のビール会社となり、名前をSAB Miller社に変更しました。

ビール消費量に占める生産量占有率
会社名主なブランド世界シェア
インベブ(ベルギー) ステラアルトワ14%
SABミラー(南アフリカ)ミラービール12.2%
アンハイザーブッシュ(アメリカ)バドワイザー11%
ハイネケン(オランダ) ハイネケン8.1%
カールスバーグ(デンマーク)カールスバーグ4.4%
キリンビール一番搾り2.4%
アサヒビールスーバードライ2.0%

会社の業績としては上記のように世界第二位のビール会社な事もあり好調です。先ほども触れましたようにビール業界は世界的なM&Aが進んでいます。この理由としては先進国での成長率の頭打ちがあり、成長を求めるとどうしても新興国のマーケットに目を向けざるを得ないのが現状です。また、マーケットと共にコストの観点から製造拠点としても新興国は重要であり、世界の大企業は新興国への拡大を急いでいます。SAB Millerも中国・インドの会社を買収しており、新興国での拡大を目指しています。

この会社の強みとして上げられているのが、ポートフォリオの豊富さです。ポートフォリオと言っても色々な意味があるのですが、ここでは地域的なポートフォリオと商品のポートフォリオ両方を指します。地域的には非常に広範に渡っておりまして、Miller本社がある北米は売上のわずか15%に過ぎません。やはり、南アフリカの飲料市場からの売上が最大なのですがそれでも32%です。ついでラテンアメリカ22%、ヨーロッパ16%、アフリカ及びアジアが13%となっています。

売上比率


ヨーロッパはドイツやベルギーなどビール大好きな国で強力な会社も多いのですがSAB Millerはハンガリー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、チェコ、スロバキアなど旧ソ連の国々を中心に強いシェアを持っています。ヨーロッパの先進国は日本と同じで成長率も低く、市場占有が進んでいるため参入できないのでしょうね(ちなみに日本は酒税がやたら高いそうでM&Aの対象になりにくいという噂です)。逆に言うとそれだけ成長の余地があるわけで、下にSAB Millerの最近5年間の業績を載せます。偉く右肩上がりです。

SABMiller売上と利益


ブランドとしてはミラービールのほかにも200以上持っており、ほとんどが新興国です。従って、ブランド名を上げてもほとんど分かりません。ただ、世界60カ国以上で活動していまして非常に大きな会社である事は間違いありません。生産量はラガービールは1億7500ヘクトリットル(175億リットル)年間製造しており、ラガー以外の飲料は4500万ヘクトリットル(45億リットル製造しています。また、SAB Millerはコカコーラの製造会社(Bottlers)でもあり、コカコーラの製造会社としては世界トップクラスです。

今年のSAB Millerからの発表はやはり上記の結果を反映して非常に良い結果だと述べています。よく見ると売上規模で言うとキリンやアサヒと大差無かったりするのですが、日本は酒税が高く大瓶633ミリ当たり155.3円取られており、ドイツは29.3円、アメリカNYが32.9円と日本の会社は税金による売上分がかなり多かったりするようです。(南アフリカの酒税まで知りませんがかなり安いでしょう。今度ヒマな時に調べてみます)

今後もM&Aを繰り返すでしょうから、その内日本のビール会社買収とかで名前を聞く日が来るかもしれませんね。日本のビール会社は大丈夫なんでしょうか。世界の潮流に取り残されている気もしますが。
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