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IMFのサハラ以南レポート(民間資本流入)

IMFのサハラ以南レポート(民間資本流入)

南アフリカはインフレで苦労していますが、サハラ砂漠以南の経済は好調です。IMFは民間投資によりサハラ砂漠以南の経済成長が加速しているとのレポートを発表しました。

IMFはまず全体感として
・投資家はサハラ砂漠以南のマクロ経済に惹きつけられている
・政策担当者はマクロ経済のブレや金融セクターの不安定さを極力抑える必要がある
・資本流入により利益を得れるかどうかは金融マーケットと国内機関のがより良く強くなれるかに依存する
としています。

今回のIMFレポートは民間資本流入がメインとなっていまして、IMFは2007年のサハラ砂漠以南の民間資本流入は500億ドル(約5兆円)に達したと見積もっています。この地域への流入上昇分の9割は南アフリカとなっていますが、ガーナ、ケニア、タンザニア、ウガンダ、ザンビアなどのリスクレートが下がった国への投資も活発となっています。

直接投資(株式や債券や為替などではなく工場建設などの長期目的の投資。株式も時価総額の10%以上は直接投資とみなされます)はやはり資源国に大きく流れており以下のようになっています。

ナイジェリア 29.4%
南アフリカ 18.2%
赤道ギニア 9.1%
アンゴラ 5.2%
チャド 3.8%
その他 34.3%

世界的な過剰流動性がサハラ砂漠以南への資本流入の理由の1つとなっていますが、投資家が現在魅力に感じているのは政治的な安定度が増したことによる堅調なマクロ経済のパフォーマンスや資金高騰による高いリターンが期待出きるという点にあります。IMFではこれらが投資レートの改善に反映されているとしています。

IMFで述べている中で凄いなと感じたのが、サハラ以南の現在の成長が1980年代の東南アジアと比べる事が可能だとしている点です。下のように1980年代のASEAN諸国と比してなかなかいい数字です。1980年代のASEANの高成長時のインフレ率はかなり高いですね。アフリカの問題点は債務かな。

1980年代ASEAN 2007年、ボツワナ、ガーナ、ケニヤ、モザンビーク、ナイジェリア、タンザニア、ウガンダ、ザンビア 2007年サハラ以南アフリカ
GDP成長率 7.3% 6.4% 6.6%
インフレ率 17.0% 7.1% 7.9%
金融深化
(M2/GDP)
27.2% 27.9% 52.4%
対GDP比政府支出 19.4% 22.8% 25.1%
外貨準備高
(輸入に対する月数)
3.6 10.0 5.8
対GDP比債務 3.4% 9.9% 23.2%
海外直接投資
(10億ドル)
2.6 13.0 31.8
ポートフォリオ流入
(10億ドル)
0.2 0.9 18.8
引用:IMF Private Capital Fueling Growth

さて、IMFは現状の先進国による援助がこの先あまり伸びない事を勘案すると、民間資本の投下の伸びはこの地域に多くのチャンスを作り出すとしています。特にインフラが新興国には必要ですので、これをファイナンスするためにも大きな意義があるとしています。反面、大きな民間投資はマクロ経済を脆弱にする可能性もあるとしていて、通貨の上昇を通して競争力減につながるとも述べています。

さて、今後ですが民間資本流入は今までの援助の代わりとして重要な位置付けになってくるであろうとIMFではしています。もちろん、マクロ経済の不安定性などを回避するために、堅調なマクロ経済運営や資本政策の透明性、金融セクターの改革が今起きている資本流入を生産的に使う事につながるので、まずはこれらが重要ではあると同時に述べています。

更に長期的な観点としては、サハラ砂漠以南の成長は国内制度とより強固な金融マーケットが築けるかどうかに依存し、今後も努力を続ければ報われるであろうとしています。

ランドが底堅いのもこの辺があるんでしょうね。アフリカの国はまだまだ難しい国が多いので、南アフリカを全く介さずにっていうのは難しい面もあるんだと思います。特に民間による投資は政府は何もしてくれませんので民間でいかにリスクを減らせるかと言うのは大事なファクターでしょう。南アフリカの重要性は高いでしょうね。



テーマ:FX(外国為替証拠金取引) - ジャンル:株式・投資・マネー



コメント
この記事へのコメント
勉強になります!
初めまして!kikiと申します。^^

最近になって南アフリカランドに関心を持ちまして、このサイトを中心に勉強させて頂いています。

ランケンさんが提供して下さる情報の充実ぶりには本当に感嘆させられます。素晴らしいサイトですね。

今日の記事はサハラ以南の国々のポテンシャルからランドの先行きの明るさを感じさせるもので心強かったのですが、こと最近の南アフリカの国内経済のみにスポットを当ててみますと、原油の急騰や急激なインフレもあって不安を感じさせる部分もいくつか見られるように思います。

今後も頻繁にお邪魔させて頂くと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

では、応援ポチです。^^
2008/06/08 (日) 23:59:37 | URL | kiki #-[ 編集]
原油
またご無沙汰してます。
確かに南アはサブサハラのゲートウェイとしてますます活躍するでしょうね。
この地域の中で金融がまともに機能しているのは強みですから。

NYはと言うと、リセッションの心配もほぼなくなり、ポールソンやバーナンキの口先介入でドル高・原油安の方向が見えてきたかと思っていた矢先に、金曜日の凄まじい原油高騰でびっくりしました。
ただ商務省のデータでは原油在庫は増えていますし、そもそも『先進国で需要が減っても新興国が消費しまくる』というシナリオ自体かなり狂ってきていますので、個人的には急激な原油暴落($70-90くらいまで?)のリスクの方を心配しています。
マネーゲームと化すとオーバーシュートしてしまうものですが、こと原油に関しては口先介入以外に有効な手段のない以上どこまで高騰するかの予測は難しいですが、原油以外の商品は落ち着いてきていますし、そろそろ転換点ではないでしょうか?

以前と比べてランドは随分と安定してきましたが、こういう不安定な時期は通貨の信用できない国は厳しいですね。
特にベトナムなんて・・・
2008/06/09 (月) 11:42:19 | URL | City #Xt7xxilc[ 編集]
南アフリカと原油価格
Kikiさん

こんばんは。
お褒めに預かり恐縮です。
どうもありがとうございます。

アフリカ経済は確かに先行き明るい面も多く成長率も高いのですが、まだまだ不安要素がいっぱいあります。
南アフリカなんてアフリカ経済に比べたら全然安心感あります。
また、不安を感じられている面も正直皆様が思っているほど心配する必要ないんじゃないかなとは思っています。
必要以上に怖がる必要はありませんし、ほっておけばいいっていう話でもないので、冷静に見ていけばいいんじゃないかなと思います。

応援どうもありがとうございます!
いつでもお越し下さい!



Cityさん

お久しぶりです!
原油価格すごいですね。
まったく、中東の不安定さはなんとかなりませんかね。
アフリカの方がはるかに安定してる。

おっしゃるとおり、金価格などは先日から少し落ち着いてきていますね。
新興国が原油を消費しまくるというのもどうなんでしょうかね。
そこまで一気に需要が増えるとは思えないですし、需給関係で値段が決まっている訳じゃないのは誰の目にも明らかでしょう。
どっかで、落ちるのは確実だとは思うのですが、問題はいつかですね。

また、商品市場が落ちたときに為替がどう動くかが興味深いです。
商品暴落、インフレ懸念後退、利下げ、世界経済復調、リスク許容度拡大、ランド上昇なんて流れが出来ないかなーって。
是非またコメントください!
2008/06/09 (月) 20:42:28 | URL | ランケン #-[ 編集]
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